[南京事件]映画「ジョン・ラーベ」に「百人斬り競争」のシーンがあるというのは誤報、かもしれない。


こちらのエントリーで映画「ジョン・ラーベ」についてのレコードチャイナの記事を紹介した。その中の


日本軍将校2人による「百人斬り競争」など残虐シーンも多く盛り込まれている。


という部分について気になっていたので(理由は後述)、ドイツで「ジョン・ラーベ」を観た、という方にこの点について聞いてみた*1のだけれど、「百人斬り競争」のシーンはなかった、とのこと(ただし無抵抗の捕虜や一般市民を殺害する場面は描かれているそうだ)。


そもそも同じ「南京事件」つながりとは言え、二人の将校による「百人斬り」は南京へ進軍中の話なので、南京市内で活動していたラーベの映画に登場するのは不自然な気がしていた。


どうもレコードチャイナの記事というのは「釣り」っぽいものが少なくないような気がする。これもそのひとつかもしれない*2


※ただし、公開国によってバージョンが違う、というのも映画にはよくある話なので、中国公開版にだけ「百人斬り競争」が描かれている、という可能性もある。ということで一応慎重を期して「誤報、かもしれない」ということにしておく。

*1:Prodigal_Sonさんも紹介して下さっている、ミクシィ『映画「ジョン・ラーベ」が観たい』というコミュを通じて。この方による映画評も載っているので興味のある方はどうぞ。

*2:実際ミクシィの関連日記では、この「百人斬り」の部分に反応して「日本刀は二、三人も斬れば〜」といった例の否定論が掃いて捨てるほど書かれていた。