南京事件を描いた映画「ジョン・ラーベ」の日本公開を求める署名


2009年3月16日、第59回ベルリン国際映画祭でプレミア上映され、高い評価を受けた映画「ジョン・ラーベ」が、来月28日から中国本土で公開されることが決まった。17日付で東方早報が伝えた。

中国・フランス・ドイツ合作の映画「ジョン・ラーベ」(フローリアン・ガレンベルガー監督)は、1937年の旧日本軍による南京攻略戦の際、多くの中国民間人を助けた“南京のシンドラー”ことドイツ人実業家のジョン・ラーベを描いた作品。日本軍将校2人による「百人斬り競争」など残虐シーンも多く盛り込まれている。


同作品はベルリンで年に1度開催されるドイツ映画界の最高峰、ドイツ映画賞(ローラ賞)で7部門にノミネートされた。日本からは香川照之柄本明らが将校役で出演している。


http://www.recordchina.co.jp/group/g29604.html


この映画、どうやら日本公開の予定は立っていないようなので、「ホテル・ルワンダ」の二匹目のドジョウ・・・というわけではないが、日本公開を求める署名を集めることにした。


http://www.shomei.tv/project-897.html


南京事件を描いた映画「ジョン・ラーベ」の日本公開を求める署名


1938年*1の南京において市民の保護に尽力したドイツ人を描いた映画「ジョン・ラーベ」(フローリアン・ガレンベルガー監督/中・仏・独)の日本公開を求めます。


1937年に起きた南京事件(南京大虐殺)の際、南京市民の保護に奔走したドイツ人ジョン・ラーベを描いた映画「ジョン・ラーベ」(フローリアン・ガレンベルガー監督/中・仏・独)が四月から中国・ドイツで公開されることになりました。本作はベルリン映画祭でも注目を集めており、世界各国で公開されることが予想されています。


ただ、本作は現在のところ日本での公開は決まっていません。おそらく配給会社が二の足を踏んでいるのは、現在の日本に南京事件を否定し、それについて語ることを抑圧するような風潮が存在すること、また公開にあたって上映の妨害などのトラブルが予想されていることがあると思われます。事実、1997年に公開された映画「南京1937」は右翼等による抗議や上映妨害が行われました。2008年の映画「靖国」も政治家による圧力がかかり、公開が危ぶまれたのは記憶に新しいところです。


この映画が日本で公開されないというのは非常に残念なことだと思います。本作には柄本明香川照之ARATAなどの日本の名優も参加しており、また前述のベルリン映画祭でも高い評価を受けた注目作です。それが日本で見られないというのは、日本の映画ファンにとっての損失と言えるでしょう。


また、日本の過去の汚点についての映画が日本で上映されないというのは、表現の自由が認められている(はずの)国としては恥ずかしいことではないでしょうか。例えばアメリカでは、ベトナム戦争におけるアメリカ兵士の非道行為を描いた映画やアメリカの政策を批判する映画も製作・公開されており、そのことがアメリカの「表現の自由」の度量の大きさを内外に示しています。逆に言えば、本作のような作品が日本で公開されないというのは、日本の表現の自由に対する「度量の小ささ」をアピールすることになるのではないでしょうか。


以上のことを踏まえ、映画「ジョン・ラーベ」の日本公開を求める署名活動を行い、各映画配給会社に提出したいと思います。


と、いうことで。賛同して頂ける方はご協力をお願いします。


映画「John Rabe」公式サイト

ジョン・ラーベ」予告編

*1:正確には、ラーベが国際安全区委員会代表として活躍したのは1937年11月〜1938年2月。後で気付いて修正しようと思ったのだが、「署名TV」では一度送信した内容は修正できない。迂濶・・・。