証言

良心的な日本人

「強制連行」に関する証言というと、とにかく日本の悪口ばかり、登場する日本人は朝鮮人を差別する酷い人ばかり、というイメージがあるかもしれない。 確かにそういう傾向があるのは確かだが、中には良心的な日本人や、朝鮮人に対して好意的な日本人の話も出…

死ねなくて、泣いた―朴四甲さんの話

以前紹介した「百萬人の身世打鈴」には、戦時動員体験者の他、様々な一世の証言が寄せられている。次の朴四甲さんの証言は、その中でも印象に残ったひとつ。 1927年生まれの朴さんは五歳の時、両親と弟、父方の祖父と共に渡日。しかしまもなく両親と弟が死去…

労働現場におけるリンチの一例

前回紹介した話は、「ちょっと良い話」ではあるが、朝鮮人戦時動員にまつわる話では、やはり悲惨な話、いたましい話が圧倒的に多い。 朝鮮人戦時動員について少しでも調べれば、当時朝鮮人に対する苛烈なリンチの例は、それこそ掃いて捨てるほど出てくる。以…

連合軍捕虜と朝鮮人労働者の交流

最近、麻生鉱業の捕虜問題が一部で話題になっているが、炭坑と連合軍捕虜というと、林えいだい「消された朝鮮人強制連行の記録 関釜連絡船と火床の坑夫たち」で読んだ次のエピソードを思い出す。 最初に捕虜が収容所に来たのは、一九四三年の四月頃で、水上…